体力が向上するとストレスに対する抵抗力が増します。それと共に病気にかかる罹患率も減少するんです。つまり健康の維持・増進に望ましい効果がもたらされ、人生においての生活の質が高まります。
ストレスに対する抵抗力
ストレスには、物理的、生物的、生理的、精神的ストレスがあります。
暑さや寒さ、湿度、換気不足による低酸素状態などは物理的ストレスで、細菌やウィルスなどは生物的ストレスです。
不眠や運動不足などは生理的ストレスであり、不安や抑うつ、イライラなどは精神的ストレスです。
適切な体力トレーニングを実施したり、スポーツ活動を習慣化したりすると、ストレスに対する抵抗力が高まり、環境の変化に対する適応力が増します。ストレスが減少、解消することもあるんです!
罹患率や自己発生率の減少
適切な体力トレーニングは、行動体力だけではなく、防衛体力も向上させます。
防衛体力が向上すると、免疫力や抵抗力が増し、罹患率や死亡率が低下することがわかっています。
例えば、冠動脈疾患、高血圧、脳卒中、大腸癌、糖尿病、骨粗鬆症などの発症率は、定期的な運動を行っている人のほうが低いんです。
体力トレーニングに取り組むことによって、健康の維持・増進効果が期待できるんです。
また、高齢者では交通事故や転倒による骨折と、それによる寝たきり状態への移行が問題視されていますが、体力の向上によって事故の発生率が低下し、回復にかかる時間も短縮することができます。
生活の質の向上
生活の向上に伴い、健康が維持・増進すると、日常生活がより意欲的になり、かつ活発になります。
それによって趣味やスポーツ、レクリエーション活動に対する意欲が高まり、生活の質が向上していきます。
防衛体力とオーバートレーニング
適切なトレーニングは、行動体力にも防衛体力にも望ましい効果を引き起こしますが、激しいトレーニングを適切な休養を取らずに行ったり、強度や量が限度を超えたりすると、オーバートレーニング状態になることがあります。
こうなると行動体力だけではなく、防衛体力にも好ましくない影響が及び、精神的ストレスに対する抵抗力が低下して、うつ状態や、やる気が無くなったりすることがあります。
また、身体的な免疫力や抵抗力も弱まり、体調を崩して風邪をひいたり、病気にかかりやすくなってしまうこともあります。
このように、トレーニングはいいことずくしで、やらない理由はないです。ただし、自分の身体を管理し、無理することや、やりすぎに注意しましょう。そして適切な栄養と休養を取りながら、マイペースで続けていくことが効果を出すためにも大切なことです。プロのトレーナーがついている場合は、トレーナーと相談しながらトレーニングを進めていきましょう!
参照:トレーニング指導者テキスト(NPO法人日本トレーニング指導協会編著)