「転機は6年前。「異動」新しいスタジオ型クラブを作る。そのクラブプロデュースをやることに。」
これまでは、ジムスタジオ型のクラブでMG・トレーナー・インストラクターを務めていました。異動は2年くらいで、他店舗や新店舗のMGとして異動しておりましたので、慣れていました。ただ、スタジオのみのクラブを作るということでの異動は初めてでした。ジムがないクラブへの異動でした。
その時のジム・スタジオ型クラブでの仕事は楽しくやっていましたし、好きなトレーニングも営業終了後に深夜思いっきりできました。マシーンやフリーウエイトも充実したクラブだったからです。会員様も多い3,200名、利益も出ていました。私のクライアントのパーソナルトレーニングやグループトレーニングの会員様からも支持を得ていたということもあり、もうしばらくこのクラブにいて、新しいプログラムを開発していこうという矢先でした。
この時代のフィットネス業界では、TRXやViPRなどのファンクショナルトレーニングツールや、ファンクショナルトレーニングをパーソナルトレーニング指導に入れようという需要が高まっていて、セミナーやワークショップも盛んに行われていました。ツールを使うことでファンクショナルトレーニングがパーソナルだけではなく、グループトレーニング指導にも導入しやすくなっていました。
しかしながら、ジムのマシーン、フリーウエイトのトレーニングが好きでしたので小型のスタジオのみのクラブへの異動は残念に思っていました。
小型スタジオのフィットネスクラブはFC(フランチャイズ)での出店ということも、クラブ作りの上で、オーナー様やFCで採用したスタッフとの意思の疎通、会社の理念の共有がうまくいくのかどうかに不安を感じました。
「2ヶ月後には松戸市(千葉県)に出店を予定。どういうクラブを作るか悩む」
出店の予定から逆算して、プログラム作りやクラブ作りをしていくことになりました。私の下に部下が1人ついて、アドバイザーのインストラクターにも1名コンサルティングをお願いしました。
まず1面スタジオだけのクラブですから、サービス提供できる場所の制約に加えて時間も制約されます。今までのようにジムがあって、マシーンの種類も、ランニングマシーン、バイク、クロストレーナーなどの有酸素運動系マシーンに、ウエイトスタックの筋トレマシーン、ダンベル、バーベル、ラック、フリーウエイトもたくさんあり、スタジオも3面(ホットヨガスタジオ含め)で様々なプログラムがあり、シャワー、お風呂、岩盤浴、など、多種多様なニーズのお客様に対応できていました。なので毎月100名を超える入会者がいるクラブでしたので、クラブは毎日賑やかでした。小規模のクラブをやっていくということですので、今までのクラブ運営の考え方から脱却しなければなりませんでした。
スタジオ型のクラブでは、ホットヨガを含めたヨガやピラティスのスタジオは市場にたくさんありましたので、そういうクラブと競合しないように違いを出していこうということに。しかし6年前は、まだ今あるような筋トレブームの前。しかもグループトレーニングで使用できるTRXやViPRといったツールも一般には知られていないし、スタジオの1プログラム60分で、しかもグループで成果や効果の出るトレーニングプログラムを作ることはできるのか。あと、楽しくなきゃならない上に、継続して、プログラムを受講して頂き、我々も飽きないように更新していかなければならないのでした。
ホームトレーニングで使うようなダンベルとか、レスミルズ、ラディカルフィットネスなどで使っているようなバーベルのトレーニングはやりたくない。なぜか。それらは重りによって負荷をかけるプログラムですので、お客様はいつも決まったウエイトを使ってしまう傾向にあるし、大手のスポーツクラブのスタジオの1プログラムを切って提供しているだけになると、お客様が来るわけがないのです。
なので、その半年前くらいからトレーニング指導で使っていたTRXとViPRと自重のトレーニングに絞り、それらのツールを使って1時間のプログラムを作ることにしました。最初は、そのプログラムを軸にクラブを作っていくことにしました。
「トレーナーの応募が来なくて採用に苦心した挙句、軸がブレることに」
この松戸のクラブだけではなく、その後の出店の都内でも住宅立地のクラブのトレーナー採用と育成には苦労しました。なぜかというと、トレーナー経験者が応募してこないのです。スタジオですし、パーソナルトレーニングでもない。当時は既にパーソナルトレーニングジムの出店が盛んで、ライザップに代表される成果提供型パーソナルジムにトレーナーは行ってしまう。また、パーソナルジムは都心にたくさんあり、客単価も高めですのでトレーナーもそっちに魅力を感じていた時代でした。
ここから最初のコンセプトからズレて、募集要項に「ヨガ、ピラティス、体幹トレーニングスタジオ」と記載し「ヨガインストラクター募集」を入れました。ヨガスタジオの媒体にも募集を掲載しました。
私は、これに関しては納得が行きませんでいたが、やむを得ない。と臍を噬む思いでした。
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